
チャイルドシートの取付方法は、大きく分けて ISOFIXで固定するタイプと シートベルトで固定するタイプの2種類があります。
ISOFIXは、シートベルトではなく車体に直接金具で固定する方式です。 取り付けミスが少なく、多くの新しいチャイルドシートで採用されています。
現在販売されている普通乗用車・軽自動車では、2012年7月以降の新車は原則としてISOFIX対応です。 シートベルト固定では取り付け方法によって十分に固定されない事例が見られたことから、 より確実に固定しやすいISOFIX対応チャイルドシートが普及しています。*1
なお、装着方法は一部のチャイルドシートを除いて、 シートベルト装着とISOFIX装着のどちらか一方となっています。
ご利用の自動車でISOFIXのチャイルドシートが使えるかどうか、ご心配の方も多いと思います。 現在、自動車にはISOFIX規格のチャイルドシートを取り付けできるシステムの採用が義務化されており、 2012年7月以降に販売された乗用車は、原則としてISOFIX対応車種*2となっています。
ISOFIX取付金具の位置は、自動車の取扱説明書に記載されています。 実際の座席でも確認できることが多く、リヤシートの座面と背もたれの間、またはその少し上に ISOFIXの表示やタグが付いています。
ISOFIX取付金具は、通常、ロアアンカー2つとテザーアンカー1つが1セットです。*3
車によってISOFIX取付金具の位置や名称が異なるため、 代表例として日産セレナとホンダN-BOXの取扱説明書をご紹介します。
NISSANの
セレナの取扱説明書
では、
「ISO FIX対応チャイルドシート用ロアアンカーは、セカンドシート左右背もたれのマーク下側にあります。」
「テザーアンカーは、セカンドシート左右背もたれの裏側にあります。」と記載されています。
ホンダN-BOXでは、
下部取付金具(ロアアンカー)について 「マークの下にあるシートの切れ目から下部取付金具を確認する」と記載されています。
また、トップテザー取付金具(テザーアンカー)については、 「トップテザー取付金具シンボルのところにひっかける」と図解されています。
シートカバーを付けていると、ISOFIXのタグやテザーアンカーのマークが見えにくいことがあります。 多くのシートカバーには切れ目があり、ISOFIX取付金具を使用できるようになっています。
テザーアンカーは、シートの裏側にあることが多いですが、 トランクの床やラゲージスペースの側面など、車種によって位置が異なります。
ロアアンカーが奥まっている場合は、ISOFIXガイドキャップを使うと、 ISOFIXコネクターを差し込みやすくなります。 右側はトップテザータイプのアップリカ リライドABです。 黄色いアンカーラッチが見えています。
ISOFIX装着には、大きく分けて サポートレッグタイプと トップテザータイプがあります。
衝突時には、チャイルドシートが前方へ回転しようとする力が発生します。 その力を抑える方法として、サポートレッグやトップテザーが使われます。
サポートレッグタイプは、チャイルドシート座部の前部に支柱(サポートレッグ)を付けて、 前方への回転を抑えるタイプです。
トップテザータイプは、チャイルドシート背面上部のベルトを、 リヤシート裏側などにあるテザーアンカーに固定して、前方への回転を抑えるタイプです。
左側はサポートレッグタイプです。 チャイルドシート後ろ側にISOFIXコネクター(アンカーラッチ)が見えるように出ています。サポートレッグが前方へのモーメントを抑えます。
右側はトップテザーを使っているイラストです。
ベルトに付いたフックを、リヤシート裏側の金具に引っ掛けて、前方へのモーメントを抑えます。
サポートレッグタイプは、0~4歳頃までの回転式チャイルドシートに多く見られます。
回転式であることもあり、一般に重いものが多くなります。
また、サポートレッグが前席と後席の間の足元スペースを使いにくくすることもあります。
ミニバンなどに多い、床下収納がある席には、サポートレッグを設置できません(床が抜ける恐れがあるためNGとなります。)
トップテザータイプは、15カ月頃から使うチャイルドシートや、 前向き装着専用タイプに多く見られます。 一般に軽く扱いやすく、足元もすっきりしています。
Q. ISOFIX対応車なら、すべてのISOFIXチャイルドシートが取り付けられますか?
A. 必ずしもすべての組み合わせで取り付けられるとは限りません。 チャイルドシートメーカーでは、必ず車種別適合表で確認するよう案内しています。
i-Size(アイサイズ)対応のチャイルドシートは、i-Size対応座席への装着を前提として設計されていますが、 それでもメーカー各社は「必ず車種別適合表をご確認ください」と案内しています。
例えば、アップリカ「リライドAB」の外箱には、次のように記載されています。
■本製品は次の条件を満たす座席に取り付けることができます。
車の取扱説明書や座席にi-Size適合、ISOFIX対応の表記がある座席。 但し、これらの表記があるすべての座席に取り付けられるものではありません。 ご使用の際には、必ず車種別適合表と車の取扱説明書をご確認ください。
愛育ベビーでは数多くの取付を行っていますが、 ISOFIX取付金具のある車で取付できなかった事例は、これまで1件のみでした。
その事例では、ホンダ車の比較的古い年式の車で、シートの切れ込みが狭く、 ISOFIXコネクターを十分に差し込めませんでした。 シートの内側の布を5mmほど切れば装着できる可能性はありましたが、 お客様のご希望により加工は行わず、シートベルト固定タイプのチャイルドシートをご利用いただきました。
基本的にはほとんどの車に付きますが、座席の形状(スポーツシートやリクライニングの角度)や、床面の構造(収納ボックスがある等でサポートレッグが使えないなど)による例外もあります。
レンタル前には必ず適合をご確認いただくか、お気軽に当店へご相談ください
Q. シートベルト固定とISOFIX固定はどちらが安全ですか?
A. 正しく取り付ければ、どちらも安全基準を満たしています。
現在のR129(i-Size)基準は、ISOFIXだけに限定された規格ではありません。 海外ではR129適合のシートベルト固定タイプも販売されており、
日本国内でも海外で認証を受けた商品が販売されています。
※R129とは、最新の安全基準のことです。
ISOFIXは車体へ直接固定するため、シートベルト固定より取付ミスが起こりにくいことが大きなメリットです。 一方、シートベルト固定タイプも、取扱説明書どおりに正しく取り付ければ、安全基準を満たした性能を発揮します。
Q. トップテザーは必ず取り付ける必要がありますか?
A. トップテザー方式のチャイルドシートでは、必ず使用してください。
トップテザーは、衝突時にチャイルドシートが前方へ回転する力を抑える重要な役割があります。 一部の海外基準では条件によって使用しない場合もありますが、 日本国内で使用する際は、チャイルドシートメーカーの取扱説明書に従い、必ずトップテザーを取り付けてください。
Q. シートカバーを付けたままでもISOFIXは使えますか?
A. ロアアンカーやテザーアンカーの使用に支障がなければ使用できます。
市販のシートカバーには、ISOFIX対応としてロアアンカー部分に切れ込みが設けられている製品が多くあります。 ただし、次の点を必ず確認してください。
Q. ISOFIXチャイルドシートは自分で取り付けられますか?
A. お客様ご自身でも取り付けできますが、初めての場合は不安を感じることもあります。 愛育ベビーの自社集配エリアでは、お届け時にスタッフが取付方法をご案内しています。
愛育ベビーでは、新生児対応・回転式・R129対応・ジュニアシートなど、 ISOFIX対応チャイルドシートを豊富にレンタルしています。
ご利用になるお子様の年齢や身長に合わせてお選びいただけます。
*1. 自動車の運転者は、チャイルドシートを使用しない6歳未満の幼児を乗せて運転してはならないことが決められています (2000年〈平成12年〉4月1日に施行された改正 道路交通法第71条の3第3項 )。
参考までに、実際の法文を記載します。
第71条の3(普通自動車等の運転者の遵守事項)
自動車の運転者は、幼児用補助装置
(幼児を乗車させる際座席ベルトに代わる機能を果たさせるため座席に固定して用いる補助装置であって、
道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定に適合し、かつ、
幼児の発育の程度に応じた形状を有するものをいう。以下この項において同じ。)
を使用しない幼児を乗車させて自動車を運転してはならない。
ただし、疾病のため幼児用補助装置を使用させることが療養上適当でない幼児を乗車させるとき、
その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
*2. 2012年7月以降に生産・販売された乗用車は、自動車保安基準の改正により、 原則としてISOFIX取付用金具が標準装備されています。
実際には、新たに型式指定を受けた新型車は2006年(平成18年)10月から適用され、 継続生産車(既存モデル)は2012年(平成24年)7月から適用されました。 したがって、2012年7月以降の新車は原則としてISOFIX対応となっています。
ただし、対象は主に軽自動車と普通・小型の乗用車です。 規定によると、義務化の対象外となる主な車は以下の通りです。
つまり、物理的・構造的にチャイルドシートを載せることが想定されていない車は、 例外として義務化の対象から除外されています。
参考: 独立行政法人自動車技術総合機構公開情報審査事務規程 第7章 7-47 年少者用補助乗車装置等
7-47-1 装備要件(1)
乗車定員10人以上の自動車、緊急自動車、特種用途自動車、幼児専用車、
運転者席及びこれと並列の座席以外の座席を有しない自動車、
二輪自動車、側車付二輪自動車、三輪自動車、最高速度20km/h未満の自動車及び被牽引自動車を除く。
*3. ISOFIX装着金具の名称は、メーカーによって異なることがあります。
ロアアンカーは、自動車メーカーやチャイルドシートメーカーによって、 ロアアンカレッジ(Lower Anchorage)、下部取付金具、アイソフィックス・バーなどと記載されることがあります。
テザーアンカーは、テザーアンカレッジ(Tether Anchorage)、トップテザー取付金具、 アイソフィックス・バーなどと記載されることがあります。
自動車の保安基準等では固定金属部分の事を「アンカレッジ(Anchorage)」と呼ぶようです。