アメリカの消費者製品安全委員会（CPSC）によると、フィッシャープライスは、窒息の危険性のためスヌーガ乳児用ブランコ200万台以上をリコールしました。
5人の死亡が報告されています。
2024年10月10日

フィッシャープライスの商品やおもちゃは、日本ではマテル・インターナショナル株式会社が販売していますが、該当商品の取り扱いはないようです。
当該ブランコ（Fisher-Price Snuga Infant Swings）は、日本では正規ルートでは販売されていませんが、メルカリに出ているのを見かけました。

以下は、社内資料として翻訳したものです。

アメリカのCPSCの該当ページです。
（ https://www.cpsc.gov/Recalls/2025/Fisher-Price-Recalls-More-than-2-Million-Snuga-Infant-Swings-Due-to-Suffocation-Hazard-After-5-Deaths-Reported）
正確には原文にてご確認をお願いします。
＊詳細部分で重複した内容の記載が多くなっていましすが、そのまま記載しました。

リコールのサマリー

製品名

フィッシャープライス スヌーガ スイング（Fisher-Price Snuga Infant Swings）の全モデル
＊電動で揺れる新生児から使えるブランコ・。
2つのスイング動作（シートを回転させて、左右に揺らしたり、頭からつま先方向への縦方向の揺れに切り替えることができます。）
6段階のスイング速度、及び調整可能なリクライニングなどカスタマイズできます。
また、オルゴールが付いています。
あまりなじみのない商品ですが、アメリカでは人気商品のようで、youtubeに商品紹介がいくつかあります。 例えば、Fisher Price Snugapuppy Cradle and Swing Review (Pros and Cons) 8分1秒。最初の30秒程を見るとどんな品物か見当がつくようです。

危険

ブランコは睡眠に使用しないでください。
また、ブランコに寝具を追加しないでください。
製品を睡眠に使用したり、寝具を追加したりすると、ブランコに装備されているシートパッドのヘッドレストとボディサポートインサートにより、窒息の危険性が高まります。

対処方法

一部返金（25ドル　1ドル150円とすると3,750円になります。）

リコール日

2024年10月10日

対象数量

米国で約 210 万台、カナダで約 99,000 台、メキシコでは約 500 台が販売されています。

消費者窓口

詳細については、月曜から金曜の東部標準時午前 9 時から午後 6 時まで、Fisher-Price のフリーダイヤル 855-853-6224 で、受け付けています。
あるいは、www.service.mattel.com にアクセスして「リコールと安全性に関する警告(Recall & Safety Alerts)」をクリックして、www.service.mattel.com/us/recall.aspx をご覧ください。

このリコールは、アメリカのthe United States Consumer Product Safety Commission (US CPSC)と、カナダの「Health Canada」と,メキシコの「 Mexico’s Consumer Protection Federal Agency (PROFECO）」が共同して行われています。
また、OECDのThe GlobalRecalls portalによるとオーストラリアでも、2024年10月17日にリコールしています。

リコールの詳細

ワシントン D.C. - 米国消費者製品安全委員会 (CPSC) とフィッシャープライスは、フィッシャープライスの Snuga Swings のリコールを発表しました。
このブランコで赤ちゃんを寝かせないでください。
また、寝具を追加しないでください。
この製品を睡眠に使用したり、寝具を追加したりすると、シートパッドのヘッドレストとボディサポートインサートが窒息の危険を高める可能性があります。

消費者は、赤ちゃんが起きている間にスイングを使用することはできますが、ヘッドレスト (テザーを切断) とボディサポートインサートの両方をシートパッドからすぐに取り外してください。

2012 年から 2022 年の間に、この製品を赤ちゃんの睡眠に使用した1 か月から 3 か月の乳児が5人死亡した、という報告があります。
これらの事故のほとんどでは、乳児はシートベルトを使用しておらず、また製品に寝具が追加されていました。

消費者は、これらの製品を睡眠に使用しないこと、ヘッドレストとボディサポートインサートを取り外した後でもブランケットやその他の素材をブランコに追加しないことを心に留めておいてください。

親や保護者は、傾斜した座席製品（次のような：swings, gliders, soothers, and rockersなどinclined seated products）を乳児の睡眠に使用してはなりません。
また、窒息の危険があるので乳児をこれらの製品に、見守られていない状態で、シートベルトをしないで、または寝具と一緒に、放置しないでください。

2010 年以降、米国では約 210 万台の当該ブランコが販売され、カナダでは約 99,000 台の当該ブランコが販売され、メキシコでは約 500 台の当該ブランコが販売されました。

リコール対象の Snuga Swing は、前後および左右に動く乳児用ブランコです。
このブランコは 90 度回転し、背もたれは２段階のポジションがあり、折りたたんで収納できます。
Snuga Swing には合計 21 のモデルがあり、生地の色とおもちゃの付属品がわずかに異なるだけで、デザインは同じです。
下のほうにある表には、リコール対象となっている Snuga Swing モデルの完全なリストが記載されています。
モデル番号と名前は、スイング モーターのケースの下側に印刷されています。


CPSC は、消費者に対し、乳児寝かせるときは、を仰向けに寝かせるよう引き続き呼びかけています。

乳児が寝るのに最適な場所は、硬くて平らな表面のベビーベッド、バシネット、またはプレイヤードに、フィットシーツだけを敷いた状態です。
傾斜した姿勢や直立した姿勢で眠っている乳児は、ベビーベッド、バシネット、またはプレイヤードなどの硬くて平らな表面のある安全な睡眠環境に移す必要があります。

2022年議会は、乳児用の傾斜したスリーパーを危険な製品として禁止している、乳児の安全な睡眠に関する法律を、制定しました。
Consumers should review Safe Sleep – Cribs and Infant Products | CPSC.gov for more information about safe sleep for infants in crib and infant products.
消費者は、ベビーベッドや乳児用製品での乳児の安全な睡眠について、Safe Sleep – Cribs and Infant Products | CPSC.gov （連邦消費者製品安全委員会の「安全な睡眠　ベビーベッドと幼児製品」）を確認してください。

Snuga Swings は、2010 年 10 月から 2024 年 1 月まで、アマゾンや、全国の、トイザらス、ウォルマート/サムズクラブ、ターゲットで約 160 ドル（１ドル150円とすると24,000円）で販売されていました。

このブランコは、中国とメキシコで製造され、ニューヨーク州イーストオーロラのフィッシャープライス社によって販売されました。

対処

消費者は、ブランコの使用を続ける前に、ヘッドレストとシートパッドからボディサポートインサートの両方を直ちに取り外してください。
ヘッドレストは括ってあるひもを切って取り外します。ボディサポートインサートはシートパッドについていますので外してください。
Fisher-Price は、ヘッドレストとボディサポートインサートを取り外した消費者に 25 ドルを返金します。手順については、www.service.mattel.com をご覧ください。

出来事/受傷状況

2012年から2022年の間に、この製品で睡眠していた生後1～3か月の乳児が、5人死亡したとの報告がありました。
これらの事故のほとんどでは、乳児はシートベルトをしておらず、製品に寝具が加えられていました。

販売されていた場所

Snuga Swingsは、2010年10月から2024年1月まで、全国のAmazon、Toys R Us、Walmart/Sams Club、Targetで約160ドル（1ドル150円なら24,000円）で販売されていました。

販売業者

ニューヨーク州イーストオーロラのFisher-Price

製造国

中国およびメキシコ

リコール番号

25-009

追記

■フィッシャープライスブランドの商品は、日本では、マテル・インターナショナル株式会社（東京都千代田区神田鍛冶町3-3-5）が販売をしています。

フィッシャープライスは、知育玩具で有名なブランドで、1930年に創業されたアメリカの企業です。
アメリカの多国籍玩具製造＆娯楽企業のマテルの完全子会社に1993 年以来なっています。
尚、マテルの有名な玩具には、バービー®があります。

■このリコールの対処については、アメリカでは批判的に報道されています。

例えばCBC　NEWSのwebサイトでは、Consumer Reports＊は、この救済策を「非常に不十分で、将来の乳児の死亡を防ぐには不十分」と非難していると報道しています。
＊Wikipedia(日本）によると、コンシューマー・レポート（英語: Consumer Reports）とは、非営利の消費者組織であるコンシューマーズ・ユニオン（Consumers Union）が、1936年から発行しているアメリカ合衆国の月刊誌です。
ブランコの使用をやめるべきで、全額返金すべきと言った意見を紹介しています。。
また、議会は、特に今回のような子供が死亡したケースでは、CPSC が、企業に厳しいリコールを強制する権限を強化する法律を可決すべきだ、という意見を紹介しています。

■アメリカでは2024年10月10日ごろから10月13日にかけて前述のCBS NEWSや、CNN、USA Today等で報道されています。
日本では、ネットで見る限りは,ヤフーニュースで2024年10月18日配信の朝鮮日報「寝ていた赤ちゃん5人が窒息死…米フィッシャープライス社の乳幼児用ベッド200万点リコール」という記事だけです。
朝鮮日報の記事では、米紙ニューヨーク・タイムズ（NYT）などの報道によると、と記載されています。
ところで、「スヌーガ・スイングは上下に動く乳幼児用ベッドで、”バウンサー”という名前で呼ばれている。」と記載されていますが、乳児用ベビーベッド、あるいはバウンサーと呼ばれている商品ではありません。
また、添えられている商品のイラストは、当該スヌーガスイングではないように見えます。　

対象のProduct Number/SKU

商品番号/SKU	商品説明
BGB32	My Little Snugakitty™ Cradle 'n Swing
CCF38	My Little Snugabunny™ Swing
CHM56	My Little Snugabear Cradle 'n Swing
CHM69	My Little Snugabear Ballerina Cradle 'n Swing
CHM76	Safari Dreams Cradle 'n Swing
CHM78	Moonlight Meadow Swing
DRG43	Sweet Snugapuppy™ Swing
FKL21	Deluxe Swing- Surreal Serenity™
GJB53	Sweet Snugamonkey Swing
GKH44	Blooming Flowers Swing
GNG38	Fawn Meadows Deluxe Swing
GNG40	Peek-a-boo Fox Swing
GVF83	Dots & Spots Puppy Swing
HBM23	Snow Leopard Swing
HDY10	Hearthstone Swing
HGX49	Baby Raccoon Swing
V0099	My Little Snugabunny Cradle ‘n Swing
W9510	My Little Sweetie™ Deluxe Cradle ‘n Swing
X7051	My Little SnugaMonkey™ Cradle ‘n Swing
X7345	My Little Snugapuppy™ Cradle 'n Swing
X7347	My Little Snugabear Cradle 'n Swing
Any replacement seat pad for the above Product Numbers/SKUs